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※TOASSについて※
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(♪) が付いているSSは、まだNovelからリンクが繋がっていない (=本UPされていない) 作品です。
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異世界との交流11<マルクトルーク ...20090131 * マルクトルーク

(♪)第十一弾。色々展開が強引過ぎて気に入らないけど、暫くちょっとテンションが上がらないと思うので、後日 「異世界との交流d」 に纏まる前に第十弾共々修正する予定。

一応奴の同僚たるこの世界の管理人にも確認を取ってみたところ、やはり歪みは “前回” との相違を指し、変えた過去はそのままに、ただ世界にできた歪みとやらを消すか和らげるかしてくれると言う意味らしい。

一番心配なのはルーク達の努力を無に返されたり、帰った時に周囲との記憶の齟齬が出たりすることだが、それは杞憂で終わるそうだ。過去を弄るより世界を弄る方が楽だからこそ断言できるらしい。その 「世界を弄る」 やら 「世界を歪みへ合わせる」 の意味自体分かり兼ねるルークとしては随分微妙な根拠であるものの、その辺は人間が知る必要はないとかで突っぱねられた。まぁ良いが。


だがしかし。



―――他の世界で過ごした歳月は私の世界に反映されない。あの妖怪のようにタロ・ウ・ラシマ伝説をなぞる事はなかろう。何十年かかるかわからないが、安心して気長に待っていてくれ。P.S.お前達は今まで意外なほど真面目に生きて来たから、異世界で何の柵に囚われる事無く遊んで来い。各世界の管理人から許可は取ってある。



…………こうも続けられていたのだが、これはいったい如何言う事なのか。

いや別に、あの妖怪ってお前案外こっちの状況知ってやがんだなとか、タロ・ウ・ラシマ伝説なんて知ってるのか “前回” の俺も知らなかったのにとか、P.S.ってお前何でそんな俗物化してんだよとか、別にそんなことはどうでもよい。気になるけど気にしない。ただ今度会った時覚えておけとだけ心の中で繰り返し呟いて置く。


「つーか何? オールドランドを引っ掻き回すのは駄目でも、他の世界は引っ掻き回していいの?」
『だから言ってんだろうが。お前の世界で弊害が出たのは、ローレライの自業自得。あいつがサボってたからだって。世界っつーのは管理さえきちんとすれば、大抵の事に寛容なんだよ』
「しかも何十年かかるかわからないって…」
『無能の一言に尽きる』


バキィッ! ゴロンロンロンロン……。ついに無残にも柄を砕け散らされたローレライの鍵 (の刀身) が、虚しく真っ白な床に転がり落ちた。人間離れした握力によってそれを為したルークはと言えば、最早表情がごっそり削げ落ちている。勿論目は死んだ魚の如く朦朧とし、のっぺらぼうもどきはそんな彼をやや気の毒そうに見ていた (目は無いけど、多分)。


『強く生きろよ…』
「……うん…」


何でのっぺらぼうもどきなんかに励まされなければならないのだろう。ルークが薄っすらと現実逃避を始めたその時。

……哀れ、彼は知らなかったのだ。世界を管理するような人間もどきが、結局のところどいつもこいつも基本的にフリーダムである事を (何せ比喩ではなく世界は彼ら中心に回っている)。


『じゃ、この世界は一先ずこれくらいにして、早速ローレライの言う通り楽しんで来い』
「はい? ……ってちょっと待てコルァァァアアアアアアア!!!」


気付いた時には既に遅い。ルークが立っていた真下の床が、いつの間にやら蓋なしのマンホールと化していた。つまり、その上に立っていた彼の運命は一つ。そのまま抵抗も出来ず穴に落ちる事だけである。



+++++



エドワードは少々困惑していた。握手をした格好のまま、何故かルークが動かないのだ。

正直に言おう、怖い。だって顔半分赤い布で覆われた、自分より多少 (そう、多少!) ガタイの良い少年 (しかも不思議な術を使う上、此方は満身創痍) に無表情・無反応のまま手を握られてみて欲しい。流石に何処かの筋肉少佐ほどではないが、とてつもない威圧感と不気味さに、対峙している此方まで固まらずにはいられない。

たった数秒ほど前までは友好的だった分 (途方も無く怪しかったが!)、邪険に扱う事も出来ず、引き攣った顔でちょいちょい腕を引いてみるなどと可愛らしい抵抗をするしかない。


…何でしょう。喧嘩を売られているのでしょうか。いやいや、相手は盲者。目が見えないから、その分握手で何かを悟ろうとしているのだろう。そうに違いない。などと盲者を超能力者か何かと勘違いしながら、エドワードは抵抗を諦めてじっとルークの反応を待つ。只管待つ。待つ。…待つ。


「…おい、ルーク?」


あああ、どうしよう兄さんがキレそう…! 兄の限界がすぐ傍まで迫って来ているのを感じたアルフォンスが、手を怪しく蠢かせてテンパっていた。これもこれで不気味であるが、勿論本人は気付かない。

と言うかこの軍人らしい盲目の少年は、もしかしてアレでソレな趣味の持ち主だったりしちゃうのか。聞く所によると、金髪金目の少年って結構アレでソレな趣味の持ち主には垂涎物らしいし。そんな考えに至ってしまったエルリック兄弟が (凄いよ兄さんホンモノに始めて会っちゃった!)(喜んでる場合じゃねーよ弟よ! 俺の危機だぞ危機!) 全身に鳥肌または湿疹を浮き上がらせた頃、漸くルークに動きがあった。


「……ざけんなこののっぺらぼう風情がぁああああ!!」
「「!!!?」」


のっぺらぼうはむしろお前じゃね!? エドワードは真っ先にそう怒鳴り返してやろうとも思ったが、その前に訪れた驚愕によってそれは叶わなくなった。

握られ、そして握り返していたはずの手が空を切る。それだけではない、ルークの手が、胴が、体が透けているのだ。同じく驚愕の表情で此方を見ているロイやジェイドが、ルークの向こう側から見えるほど、より透明に。


「ルーク!」
「っ! ジェイド!? 戻ってきたのか…!?」


ルークの手足が少しずつ光に解けていくのを、エドワードやアルフォンスは呆然と見ているしかなかった。ちなみに彼らはルークにばかり目を向けていて気が付かなかったが、数秒遅れてジェイドもまた同じような状態に陥っている。


「何事だ、ルーク・カーティス!」


ロイの厳しい声にもルークは反応を示さない。どうやら彼自身この状況は本意でなく、戸惑っているようだ。ただ獣のようにうなり声と言うか罵声 (「ローレライぶっ殺ぉおおおおおす!!!」…エドワードは何だか本気でルークが怖くなった) を上げ、その代わり何かを悟ったらしいジェイドが口を開いていた。


「これはまた珍しいキレ具合ですね…。ルーク、帰れるんですか?」
「逆だ! ローレライの陰謀で他の世界に飛ばされる!」
「……は?」
「つーか次の展開をゆっくり説明する暇くらい与えとけのっぺらぼうもどきがぁぁぁああああ!!」


いや、その罵倒のような絶叫を省略すれば、辛うじて掻い摘んだ説明くらいなら出来たと思うが。洒落にならないほど殺気立っている (ブレタなどは血の気が引いているし、ホークアイも万が一に備えて銃を抜いている。ただロイやジェイドは頭が痛そうにしているし、エドワードも何だか今一緊張感を持てなかったが) ルークへそう冷静に突っ込める勇者はいないのであった。

そして何が何だかわからないまま、次の瞬間には既に、彼らの肉体は光となってその場から消え失せた。


「……」
「………」
「……何だったんでしょう、結局…」
「「「「「「「…………さぁ…」」」」」」」


光が収まったその部屋には、何だかもう色々と不可解すぎてどっと疲れた軍人とエルリック兄弟が、仲良く肩を落していたのだった。

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