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※TOASSについて※
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(♪) が付いているSSは、まだNovelからリンクが繋がっていない (=本UPされていない) 作品です。
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異世界との交流4<マルクトルーク ...20070701 * マルクトルーク

第四弾。余談ですが、管理人はサイドで展開されるハボアイが好きです (あくまでサイド。メインはNG)。

東方司令部入り口付近にて。現在ジャン・ハボックの視線の先には、最早異国語にしか聞こえない専門用語で会話をする二人の男がいた。それを聞くだけなら白熱しているが知的なものだなぁ、などと暢気に感心又は呆れる事が出来たかも知れないが、生憎と二人して浮かべる笑顔がそれを全否定している。

鳥肌が立ちそうな愛想笑いの下で行われているのは、きっと壮絶な腹の探り合いだろう。二人の背後で巨大且つ凶暴そうな狐と狸が殴り合いそれを余裕でかわし合っている幻影が見える (あぁ、どうか疲れの見せる幻影であってくれ)。


「…何スか、アレは」


思わず事情を知っていそうな (と言うか彼らが乗っていた車を運転していたので知っている筈の) ホークアイに尋ねると、彼女は無感動にニコニコ笑う男二人を一瞥した後、ふうと一つため息を吐いて。


「さぁ、共通点を見つけて意気投合でもしたんじゃないかしら」


さぁってあんた、随分と投げ遣りな。ハボックはそう突っ込む代わりに火の着いていないタバコを噛み締め、次いで上下に動かして 「共通点ですか」 と訊ねてみた。まぁこうして見る限り、確かに (背後に妖怪を背負ってる時点で) 彼らの雰囲気は似ていると思うが。


「…あちらも大佐と言う地位に就いていて、学者らしいのよ。それはそうと、ハボック少尉。貴方 “マルクト帝国” を知ってる?」
「マルクト帝国? いいえ、ファルマンには聞きましたか?」
「ええ、無線で一番最初にね。彼も知らないそうよ」


ファルマン准尉。幅広い知識を持ち、何でも彼でも聞けば懇切丁寧に解説してくれる事から付いたあだ名は、歩く百科事典、人間辞書。そんな彼が知らないとなると、果たして “マルクト帝国” とやらを知る者が他に何人いるのやら。決して多く無い事は確かだろう。


「…で、あちらさんはそのマルクト帝国の大佐である、と」
「本人はそう言っているわね」
「うちの大佐はそれを信じてるんですか?」


いや、意気投合しつつも腹を探り合っているのだ。恐らくはマスタング大佐とて、もう一人の自称大佐の話を鵜呑みにしてはいまい。だから今の質問は無かった事にして、被せるように他の疑問を口にする。


「にしても。マスタング大佐、何か妙に楽しそうっスね」
「異文化に興味津々なだけよ。…あぁ、スカーを氷付けにしたアレ、譜術と言うらしいわ」
「はぁ、譜術ねぇ。錬金術とは別物なんですか?」



+++++



「つーか俺、錬金術がどんな物かまだ今一わかってねぇし。そう言う事は今頃ジェイドとロイさんとやらが詳しく話し合ってるだろうから、後でそいつらに聞いてくれ」
「つれねーなぁ」


そう言われても、知らない物は知らないのだ。ルークはここ数年で “前回” よりも格段に考える力が付いているとは言え、専門的な話となるとどうも弱いまま。譜術とて使えない訳では無いが、予備知識の全く無い人間に説明できるほど精通している訳でもなかった。ヒューズもまた同じらしく、錬金術が如何なるものか聞いても、明確な答えが返ってくる事は無い。これでどうすれば違いを語れると言うのか。


「まぁ、いいか。俺も説明されたってわかんねぇだろうしな」
「なら聞かないでくれよ」


あっけらかんと返すヒューズに呆れながら、ルークは運ばれてきたスパゲッティを早速口に放り込んだ。しかし叩き込まれた礼儀作法の所為で、見る者に粗野な印象を与えはしないだろう。例に漏れずヒューズも妙に感心した風で 「お前、いい所の坊ちゃんか」 などと口にしていた。


「まぁ、坊ちゃん如何はともかく、教育は厳しかったな」
「ジェイドって奴のか?」
「あいつは違う方向の教育が厳しかった」


はははと乾いた笑いを浮かべ、明言を避ける。事実ジェイドから礼儀作法云々について、殆ど口出しされた事はない。精々目上の者に対する態度 (但し良い所のみ) と口調を模範にさせて貰った程度だ。食事やら何やらについては、“前回” でガイや家庭教師に嫌と言うほど仕込まれていたのだから。

その代わりと言っては難だが、ジェイドには目を使わずに生活する術を叩き込まれた。戦闘訓練中に問答無用で殴られた事など、一度や二度の事ではない。今では筋肉も発達し武術も余裕でジェイドを超えるものの、内面はまだ伸びると判断されているのか、精神的窮地 (と言っても傍から見れば微笑ましい漫才にしか見えない) に追い込まれる事もしばしば。一応愛故の行動らしい。

遠くを見る仕種をしながらそんな話をすると、ヒューズから引き攣った笑いをプレゼントされてしまった。そいつぁまた…と、何やら言葉にも詰まられている。


「別に、俺が望んだ事だから良いんだよ。あいつ結局は俺に甘い所があるし」
「…望んだのか?」
「望んだ。必要な事だったから」


その辺の事情は、今更語るまでもなかろう。だがその事情を一切知らないはずのヒューズは、何かを感じ取ったのか深く聞かずにただ 「へぇ」 と頷いていた。深く踏み込もうとしないが受け入れてくれる大人。ルークはこう言った人間が結構好きである。

だからか、ちょっと踏み込んで見たくなったのだ。さらりと流すでも良し、逆に踏み込んでくるでも良し。ちょっとした賭けを楽しみつつ、ルークは (知らなかった事だが) 自ら地雷原に飛び込んだのだった (勇者だ…)。


「で、あんたは? 何となく娘とかいそうだよな」

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